全顎治療

当院の治療の目標は口腔内全体をきちんと把握、診断して効率よく最善の治療をすることです。そのためにまずは一本の治療をするためにも全体を診断することが大事だと思っております。例えば一本の歯が欠けた、、という状態で、安易にただ詰め物などで治したとしても、その原因が把握できていなければまた同じように壊れてしまうかもしれません。歯は長く使っていくものなので、全体としてどういう傾向にあるのか、予測ができるような診断力が必要です。

多くの歯を治すときはもっと全体の状態を把握する必要がでてきます。例えば上下で一緒に治した方が片方ずつ治すよりもバランスを修正しやすく治療効果が上がりやすい症例も少なくありません。

できれば一度は全顎治療(お口の中全体を診断し、全部の歯を治す、、勿論問題のない歯をいじるわけではありません)をすることをお薦めしています。全体の傾向を診断し、必要があれば全体のバランス、咬み合わせなどを整えながらきちんと治療をし、その後定期的にメンテナンスを継続していくことが、最も治療の効果が上がると考えています。

そのために必要なことが、「包括的歯科診療」と「長期の経過観察」です。幅広い知識と経験が必要で、そのためにも自分が行った処置を常に振り返ることができる長期の記録が重要になってきます。自分の行った診療に責任が持てるように、「メインテナンス」を繰り返し、患者さんの経過をみながら日々研鑽を積んでおります。

苦手な対応

当院は一回の診療時間は1時間程度、もしくは全顎治療の場合はそれ以上掛かることも少なくありません。1回の診療時間をきちんと確保するために、どうしても予約の間隔は長くなってしまいます。また、歯科治療は一人ひとりへの処置が必ず必要になるので、なかなか当日の急患対応は時間まで指定されると難しいことがあります。勿論「痛みがある」など急な対応が必要な折には対応させて頂きますが、当日の対応を希望される場合はなるべく早い時間にお電話頂けたらと思っております。(042-421-4029)

また、「はやく治して欲しい」、「ここだけ治して欲しい」、、なども対応としては苦手です。きちんとしたステップを踏まないで、見切り発車的な治療を続けることは結局非効率的で良い結果を生みません。私も他科の通院で病院に行くのは本当に憂鬱なので、歯科に来て頂く事が負担であることは重々承知しておりますが、きちんと治すことが結果的に良い経過に繋がると思っております。